この4週間の留学生活の変化
アイルランドは先週末からロックダウンに入り、外出も食料調達などの必要最低限に留めるよう言われています。
私はアイルランドの中でも外れの小さな町に住んでいて、身近に新型コロナの感染者などはまだ出ていませんが、アイルランド国内の感染者数は毎日数百人単位で増えていて、人口比での感染率も高くなっています。
海外に住んでいると日本にいる時よりも敏感になりますし、リスクもあるので、今この環境で留学生活を続けるのは簡単ではありません。
そして、留学生だけでなくて現地の人たちも含めて、みんなの日常生活がこの数週間で一変しました。
これは田舎の一大学生である、私、たった一人の生活に起きた変化です。
今は普通に仕事に行ったり、友達とご飯に行ったりしていても、ある日突然こうなるかもしれません。私もまさかこんなに深刻な状況になるとは想像もしていませんでした。
私が生活の中で感じた変化を順を追って紹介します。
最初に書いておくと、
私の変化はちっぽけです。普段から基本的に自分中心の生活なので、私の生活に起きた影響も自分のことばかりです。
私1人でもこういう支障が出るくらいなので、家族と暮らしてる方や高齢者の方はもっと大変な不便をしています。
社会人の方は収入が減ってしまったり、職を無くしてしまったりして、家賃が払えなくなってしまう心配もあると思います。
日本にいる方も、海外にいる方も読んでくださっていると思います。
皆さんは今どんな段階にいらっしゃいますか?
これ以上の感染を抑えるためには、早く日常に戻るためにはどうすればいいのでしょう…
3月上旬、タンブラーが使えなくなった。
一番最初にアイルランドでの警戒を感じたのが、カフェで持参したタンブラーの使用を断られた時でした。その頃はまだ感染者数も数人(他国からの帰国者)で、アイルランドにコロナが上陸したことに驚いているような段階でした。
コロナの影響で使い捨てのカップを使わなきゃいけないと言われて、
「あ、アイルランドでもそういう事してるんだ〜、へ〜」
としかその頃は思わなかったです。。(今となってはカフェが営業してるだけ十分です)
同じく上旬、学校も対策開始。
寮のエントランスと中の階段は清掃員の方が普段から綺麗に掃除してくれていたのですが、ある日、授業に行こうと思ったらきつめのアルコール消毒の匂いがしました。友達は清掃員の方が講義室の机を拭いて歩いているのも見たそうです。
また、エントランスのドアにコロナウィルス対策のポスターが貼られました。
まだぼんやりとしか警戒心が無かった私が考えたのは、
「確かに大学ってダブリンや他の町から通ってる人も沢山いるよな〜。
いくら自分が手洗いして消毒ジェル使っても、防げなくない…?ちょっと怖いかも。」
3月13日、大学が休校になった。
ブログにも書きましたが、学生・教授・オフィス、パニック。
studyabroadinireland.hatenablog.com
同時に可能な限りの在宅勤務も呼びかけられたので、子供から大人までがコロナの脅威を感じたかと思います。
当初は2週間の休校措置だったので、学生はまだ呑気な事を言ってる人もいました、、
私も急に思い切った措置を取ったのでびっくりしましたが、心のどこかで2週間後にはまた普通に学校が始まるのではと思っていて、
「とりあえず2週間、大人しくしてよう。課題もあるし。」
ぐらいでした。
そして、政府が感染防止策の実施を始めてからの変化です。
ほとんどの友達と会えなくなった。
偶々私が一番仲の良い子たちが全員遠方の実家暮らしで、元々寮にいても割と暇だったのですが、学校も無くなったので全然会えなくなってしまいました。
他にも普段シェアハウスに暮らしてる留学生の友達がアイルランドにいる親戚の家に行ってしまったり。この時点で帰国したりアイルランド国内の実家に戻った人もいたり。
ぐっと人と会う機会が減りました。
「まぁ、一人で気ままに過ごすよ〜。電話するね〜。」
といって学校でバイバイしたきり直接会えてません。テレビ電話とテキストのみです。
授業が一緒のメンバーで遊ぶ約束も中止になったし、
本当は大学のイベントで日本語の先生役を頼まれていたのですがそれも勿論中止です。。
買い占めパニックが起こった。
休校が決まった日に、とりあえず外出の頻度を減らそうと思った+冷蔵庫がほぼ空だったのでスーパーに行きました。
町の住人自体があまり多くないので、‘外まで大行列’みたいに派手な事にはなっていませんでしたが、普段はガラガラの平日3時のスーパーが週末の忙しい日ぐらいの混雑になっていました。
カートいっぱいに買い物をしてる人は沢山いたし、パンと卵は売り切れの棚多数、パスタも種類によっては残り僅か、野菜もほぼ売り切れでお肉は特に鶏肉の棚が空っぽでした。
私は1人なので、食べる量も、歩いて持って帰れる量もたかが知れていて、
普段は週末に1週間分の買い物を済ませて、平日の夜ちょくちょくお菓子買いに行くところを
とりあえず10日持つかなーぐらいの買い物をしました。
冷蔵庫シェアなので、どっちみち棚1段とドアのポケット1/3に収まる量の食料しか買えません。
これは学校休校などの感染拡大防止策が発表された日のスーパーです。
確かに売れているけど、その分在庫もどんどん出していて、段ボールを通路に並べまくっていたので、
「当分は大丈夫そう。どっちみち牛乳の期限切れるからまた買い物はしないと行けないし…」
という事で買い出し終了。
政府もサプライチェーンはちゃんと守ると言ってましたし、
ラジオでも在庫はあるし、入荷もするから買い占める必要は無いと呼びかけていました。
(寮にテレビが無いのでたまにスマホでラジオ流してます。)
この買い溜めパニックは数日続いたようですが、今は一応落ち着いています。
特にロックダウン後は外出する人も減ったので、スーパー行ってもそんなに混んでません。私の近所のスーパーでは食パンは1人4つまでと書いてありましたが、4つも買えれば十分でしょう。。
外出がちょっと億劫になった。
外出、気が重いのはしょうがないです。
いつもは本当にのんびりしてるメイヌースの町でさえちょっとピリピリしてるんですもん。
それでも治安は良いし、お店で嫌なこと言われるとなども全く無いので、
他の人がどうというよりも
「自分が外に出たくない」
って感じです。
キャンパス内はたまに散歩してますが、ロックダウンしてからは頻度も減りました。。
今自宅から2km以上離れる事がNGなのですが、近所の人は大学にウォーキングしに来ていて、ちっちゃい子が桜の木の下で遊んでいたり、わんちゃんのお散歩してたり、おじさんがスケボー乗ってたりします笑
敷地広いので結構安心して空気を吸いに来れるんだと思います。
スーパーで手袋をするようになった。
私のいつも行くスーパーではこんな感じでスーパーに入る時に手の消毒とビニールの手袋をします。
(近所のDunnes Storeは衣料品売り場の奥に食料品が売ってます。)
初めの頃はテーブルが置いてあって各自でどうぞっていう感じだったので、手袋している人もいればしていない人もいたのですが、
ロックダウン後に行ったら、警備のおじさんが立っていて、お店に入る時と出た時に消毒をする方式になっていました。
最初はちょっとびっくりしました。こういうのを見ると不安になるけど予防対策大切です。
入場用のエントランスと退場用のエントランスも分けられています。
買い物をした後は、矢印を辿って入場した道とは別のルートを通ります。
スーパーは一回カゴにいれた商品を棚に戻したり、どのパックのお肉を買おうか迷ってあちこち触る人もいるので、手袋結構良いのかなとは思います。
人と距離をあけるようになった。
Social Distanceといって人と2m以上の距離を保ちましょうという感染拡大防止の取り組みがあります。
私がよく行くスーパーその2(両方大学からほぼ同じ距離)では入場前に外で並んで、お店の中の人数を一定に保っています。
スペースの都合上買い物中常にsocial distanceを守ることは難しいのですが、
お互いにちょっと気を使って距離感を保ってます。
これは買い物中のみではなくて、歩いていてもいつもみたいには近づかないようにしてます。
ちなみにこの近所のスーパー(Aldi)はレジを透明なプラスチックのカバーで囲って店員さんとお客さんの接触対策をしています。
マスク文化のないアイルランドの人がマスクを着けてるのを見かけるようになった。
今まで留学していてマスクをしているアイルランドの人なんて見たことが無かったのですが、最近、よく見かけます。日本みたいにみんなではありませんが、マスクをして歩いていても浮かないぐらいです。
ちなみに私はマスク入手できてないです涙
使い捨てのマスクをしている人もいれば、工事現場で使ってそうな丸いマスクをしてる人もいます。
寮から多くの生徒が退去した。
大学の寮が、今学期の授業再開が無くなったのを受けて、実家に戻った学生に寮費を一部払い戻しすることに決めました。
これを受けて帰宅ラッシュ第2波が到来しました。
なので今寮にいるのはほぼ安全上の都合で帰国できない留学生です。
3月28日、アイルランドがロックダウン開始。
ロックダウンはとりあえずイースタサンデー4月12日までの2週間ですが、延長になる可能性もあります。
学業を今まで通りの効率で続けるのが難しくなった。
ライブ授業をしている科目もあれば、スライドと録音の音声で対応している科目もあって、自分でスケジュールを管理しないといけないです。
最初は、普段授業を受けてる時間にすれば良いじゃんと思ってたのですが、そもそも授業がその時間までにアップロードされなかったり、先に終わらせないといけない課題があったりでペース狂いまくりです。
インターネットの接続が悪くて、ライブ授業中に切れてしまう・聞こえない人もいっぱいいますし、オンラインプラットフォームにみんながアクセスするのでサーバー落ちちゃったりも…
大学も慣れていないので試行錯誤中です。
そして自分の部屋で1日中、毎日勉強し続けるのはやっぱり大変です。
図書館行きたい…カフェで勉強したい…
対面授業と比べてオンライン授業の学習効率も気になります。。
情報が右耳に入ってきて左耳から出て行くのは私だけじゃないと信じてます笑
通信制教育される方本当に凄いなと思います。
テレビ見てるみたいな感覚に陥ってしまって、講義中のようには集中できないので困ってますね。どうしましょう。みんな同じ状況です。
目の前に生徒がいないから録画してる教授がものすごい量の情報をものすごいスピードで並べていくのでノート取るのも大変で、ポーズしながら聞いてたら時間もかかります。
ということで今までのようには勉強出来ていません。
5月末の期末試験がキャンセルになった。
休校延長が決まった時は期末はやる予定だったのですが、ついに学校での試験を中止して、その代わりにオンラインテストや代わりの課題をすることになりました。
これが学生の成績にとって良いのか悪いのか、正直わからないんですよね。。
個人的に最後の最後に全部頭に叩き込んで期末試験で点数稼ぐタイプなので、期末無いのは怖いです。
期末試験は大きいもので成績の60%の比率の科目もあるので、その大事な配点を自宅学習で得た知識で埋めないといけません。
しかも休校になった時期が丁度中間試験・エッセイの範囲が終わった時だったので、期末課題の範囲はオンラインに切り替わってから始まったトピックが中心です。
こんな感じで私の学生生活は少しずつ変わってしまいました。これからどうなるかはまだわからないです。
が、最初に書いたように、私の変化なんてちっぽけだと思います。
私の場合は、影響出るのは日常生活でもほぼスーパーぐらいで、今学期特に忙しくて、そこまでショッピングしたり外食したりしてなかったので、お店が閉まっていても今のところはスーパーさえあれば大丈夫です。
そしてほとんどは学業面での影響です。
これが仕事面での影響だと、金銭面の心配(アイルランド政府の給付金はありますが)も出てきたりして大変だと思います。
不便なこともあるけど、オンラインでも留学先にいたまま勉強出来てるだけ幸いです。
私は1年生なので今年の成績は卒業の成績にはカウントされないのですが、2年生や最終学年の人にとっては相当深刻な状況です。
また、Secondary School の統一試験にもかなり影響が出ています。
寮にいると、ずーっと週末ぐらいの静かさです。
ですがみんな少しづつ疲れが溜まってきて、買い物に行っても空気が重いです。。
私が好きな明るくて暖かいアイルランドに1日でも早く戻って欲しいです。
アイルランドではかなり早い段階で外出制限などに踏み切った事によって、
感染者数は未だ増加し続けているものの、3月末に1万5000人を越えると予想されてたにもかかわらず、今その数字を大幅に下回っています。
勿論まだまだ感染者は増えていますが、今みたいな生活をもう少しだけ我慢して続ければ、いつかは終息する気がします。
今後2ヶ月はオンラインで勉強しなければいけないし、
思うように身動きも取れず、勉強も捗らず、日に日にストレスは溜まってきます。
でも、家にいる事で自分と他の人を守ることができるんです。
たったそれだけで何人もの人の健康を守れるかもしれないんです。
それならこの生活は十分価値があると思います。
引きこもり留学生活、頑張ります。
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